NV200 キャンピングカー装備 外部電源入力コネクタの取り付け

キャンピングカー 外部電源入力コネクタの取り付け

オートキャンプ場の電源付きサイトやRVパークなど、100V AC電源が使える場所で車内に電源を引き込むために、外部電源コネクタ(ソケット)を取り付けました。

外部電源の取り込みというとボディに穴を開けたりして大変なイメージですが、車種によっては穴開けをしなくても、うまく配線して外部電源を引き込むことができます。

リツくん

寒い冬に車の中でファンヒーターを使ったり、自由に電源が使えるといろいろと便利ですね。

ケーブルの選び方

車外のケーブル

キャンプ場などの電源コンセントから車までをつなぐケーブルです。一般に売られている延長ケーブルの片側を切断して、外部電源コネクタを取り付けるのが簡単です。

屋内用のケーブルは、地面で擦れたりすると破損しやすく断線やショートの原因になるので、屋外用のしっかりした延長ケーブルを選びます

ハタヤ 屋外用SK防雨型延長コード SKR-110Y

色は好みの問題ですが、夜間など暗い場所で足を引っ掛けないように、視認性のよい黄色の延長コードを使いました。長さは10mあればたいてい間に合うと思います。

リツくん

長いケーブルを巻くときは、逆相巻きを覚えておくと次に使うときに絡まず伸ばせるようになりますよ。

車内のケーブル

車に取り付ける外部電源ソケットから、車内のコンセントまでをつなぐケーブルです。

CVケーブル

あまり環境がよくないので、耐候性などを考慮して選択する必要があります。今回は、2sqのCVケーブルを使いましたが、もう少し柔らかいケーブルの方が引き回しが楽かもしれません。

外部電源コネクタの選び方

七星科学研究所のコネクタ

外部電源ソケットでよく使われているのが、七星科学研究所のコネクタです。防水、非防水、ねじ込み方式、ワンタッチロック方式、金属製、樹脂製などがあります。

種類がかなり多く、ケーブルに合わせたパッキンのサイズごとに型番が違ったりと選ぶのが大変です。

シリーズロック方式防水材質
NJWねじロックIP-67相当金属製
NAWワンタッチロックIP-67相当金属製
NRWワンタッチロックIP-67相当樹脂製

このほかにもたくさん種類がありますが、防水で使いやすそうなのがこのあたりです。

今回は、ワンタッチロックのNAWシリーズの3つを使いました。NAWはマイナーなのか、あまり取扱がないのでMonotaROで購入です。

  • NAW-202-PF10
  • NAW-202-Ad(F)M10
  • NAW-20-RCa
七星化学研究所 外部電源コネクタ NAWシリーズ

コネクタ選択のポイント

コネクタを選ぶポイントは次の3つです。

  1. コネクタのシェルサイズ
  2. パッキンのサイズ
  3. 設置場所に合わせた形状

コネクタのシェルサイズ

シェルサイズの大きさとピンの数で定格電流が変わるので、必要に応じてサイズを決めます。シェルサイズ20は、コンタクト数が、2ピン、3ピンで定格250V 15Aに対応しています。

型番でみるとNAW-202-PF10の、「202」の部分がシェルサイズ「20」と、ピン数「2」を表しています。

コネクタのパッキンのサイズ

コネクタはIP-67相当の防水性がありますが、防水機能を果たすためには、使用するケーブルの外径に合ったパッキンのサイズを選ぶ必要があります

シェルサイズ20の場合、φ5.5〜12.5の4タイプにわかれています。NAW-202-PF10の、最後の数字の「10」がパッキンサイズの記号です。

記号ケーブル仕上り外径
6φ5.5〜6.3
8φ7.0〜8.5
10φ8.6〜10.5
12φ10.6〜12.5
シェルサイズ20のパッキンサイズ

設置場所に合わせた形状

電源側

感電やショート防止に、1次側(電源側)がソケット(メス)になっているものを選びます。逆の製品もあるので注意が必要です。

受電側

受電側(車両側)は、ピン(オス)のもので、ボディに穴を開けたり内側が濡れる心配の無い場所では、パネルに取り付けられるレセプタクルがよく使われています。

今回はボディに穴を開けないで取り付けるため、防水性があって固定もできるフランジ付きのアダプタを使いました。

キャップ

使わないときに端子を保護するキャップも必要です。ここも防水タイプを使います。

車体への取り付け方

車体への電源コネクタの取り付けは、ボディやバンパーに穴開けして取り付けるのが通常です。使用頻度が高い場合は、使いやすい位置に取り付けるのがよいと思います。

今回は操作性は落ちますが車体には穴をあけないで、リアバンパー内側のリーフスプリングのシャックルにステーで取り付けることにしました。

取り付けステー製作

適当な金属製のステーが見つからなかったので、塩ビのスイッチボックスを加工しました。

ステーの加工

スイッチボックスを適当なサイズにカットして、コネクタの外径に合わせた穴開けとフランジに合わせて固定用の穴を4箇所あけました。

少し大きな穴なので、ステップドリルを使いました。塩ビなので切削性は問題なくきれいに穴があけられます。車体への固定用の穴も現物合わせであけました。

外部電源コネクタの結線

車体側

外部電源コネクタの結線

ケーブルに外部電源のコネクタを取り付けます。コネクタをバラして、ケーブルの被覆をむいてハンダ付けします。構造的に、この段階でステーも通しておきます。

外部電源コネクタの結線

ハンダ付けが済んだら、コネクタを締め付けてイモネジでロックします。フランジはM3のネジで、ステーと固定しました。キャップのコードも1ヵ所に共締めします。コードは飛び石などの保護のためにチューブをかぶせました。

ケーブル側

外部電源コネクタの結線

少しもったいないですが、延長ケーブルのメス側をカットします。

外部電源コネクタの結線

芯線をむき出して、ハンダ付け。

外部電源コネクタの結線

コネクタを締め付けてイモネジでロックします。

外部電源コネクタの車体への取り付け

リアバンパーの取り外し

コネクタを取り付けるのに、バンパーが邪魔になるので外しました。

NV200 リアバンパーの取り外し

NV200 は、クリップが背面に4個と底面に3個、タッピングが左右に3カ所ずつあるので外しておきます。あとは爪で止まっているので引っ張るとバンパーが外れます。

クリップ 01553-05933

クリップがかなりの確率で割れたので、予備を買っておくとよさそうです。パーツNoは、01553-05933です。

コネクタ(ステー)の固定

外部電源コネクタの固定
外部電源コネクタの固定

リーフスプリングのシャックルに金属のステーを追加して固定しました。ケーブルはコルゲートチューブで保護しておきます。

MEMO
ステーやボルト類はサビ対策にステンレスを選びがちですが、電蝕によって逆にサビやすくなる可能性が高いので鉄製を使うのが無難です。

車内への引き込みかた

外部電源ケーブルの引き込み

NV200は、リアバンパーの内側にベンチレーターがあるので、そこからケーブルを引き込みました。

キャンピングカー 外部電源コネクタの取り付け

ケーブルをなるべくストレスがかからないように引き回して、バンパーを戻したら完成です。

リツくん

コネクタの取り付け場所と車内へ引き込む場所が決まれば、けっこう簡単に取り付けられます。