NV200の天井を羽目板を張って板張りにしました。
羽目板を固定するための下地作りが少し大変でしたが、きれいに取り付けることができました。
リツくん
この記事の目次
車の内装に使う材木の選択

車の内装に木を使うときは強度も必要ですが、重量が増えることはデメリットしかないので、なるべく軽い材木を選びました。
今回使用したのは、9mm厚の羽目板です。

羽目板は、しゃくりや本実加工などと呼ばれる凹凸の加工が側面にされていて、板同士をつなげられるので木の反りなどで隙間ができても目立ちにくいです。
木の種類や幅や仕上げは好みの問題ですが、多少の節があった方がバンの内装に雰囲気があうかなと思い、節ありの木を使いました。
羽目板は、節が抜けたりして使えない部分や木目の好みもあるので、多めに買うのをおすすめします。
羽目板の固定方法
車内を板張りにするのに正しいやり方があるのかわかりませんが、羽目板を天井に固定する方法を考えてみました。
NV200の天井は補強材が3本あるので、そこをベースに使います。
ドリルビスでそのまま固定することもできますが、羽目板を木ねじで固定する方法に絞りました。
- ルーフの補強材の下に薄めの木を取り付けて、そこに木ねじで固定する方法。
- ルーフの補強材の側面に角材を取り付けて、そこに木ねじで固定する方法。
1の方法は、細長く切った合板をドリルビスで止めるだけで簡単に済みそうですが、合板の厚さ分、室内高が低くなるので、2の側面に角材を取り付けてそこに木ねじで固定する方法にしました。
下地の角材の固定

角材は大きなアール(曲線)を描くように5分割にしました。左右の2ヶ所はステーが当たったりするので、現物合わせで形を整えています。
角材はドリルビスで止めてもよさそうですが、確実に固定するため、補強材に穴をあけてボルト止めしました。
リツくん
補強材の角度の調整
ルーフの補強材は側面に角度が付いているので、そのまま角材を付けると下面(羽目板の当たる面)が平らになりません。

角材を削ってもよいですが、数が多くて大変なので、テーパーワッシャーで補強材を挟むことにしました。

角度はピッタリ合いませんが、5°のテーパーワッシャーでだいたい平らになる感じです。

固定はM6の長いボルトで、ナットは緩み防止にUナットを使いました。
補強材の穴あけ

穴を開けるときは、下にテープを貼っておくと、ある程度切り粉を拾ってくれます。
それでも切り粉は飛ぶので、けがをしないように注意してください。保護メガネもしたほうがよいです。
最前部、最後部の下地

羽目板の前後(前席との境と最後部)も、固定しないと走行中にばたつきそうなので、下地に薄めの合板を入れて、木ねじを打てるようにしました。
合板は、手持ちの5mm厚程のものを使いました。端材なので形は適当です。
最終的に下から見えないように、ルーフライニングより少し小さめにカットしています。

固定は、M5の皿ビスとセレート付きのフランジナットを使いました。

もともとルーフライニングを止めていたステーの穴を使って固定します。

前席側は、合板が付けられるようにトリムを一部カットしました。羽目板を付けたときに、トリムが10mmくらい重なるように残しています。

こちらも、ネジで合板を取り付けます。(画像の合板は大きすぎたので後で小さくしました。)
羽目板のカット

羽目板をならべて木目を選びます。
といっても、死節と呼ばれる外れてしまうような節と強い木目を避けたくらいです。
並び順がわからなくならないように、マスキングテープに番号を書いて貼っておきました。
羽目板の型取り

型取りは純正のルーフライニングを使いました。

型取りが済んだらジクソーでカット。
あとで塗装するので、切りっぱなしでヤスリもかけていません。
羽目板の取り付け
羽目板のきしみ防止

羽目板と角材や合板が直接当たると走行中にギシギシと音が出そうなので、きしみ防止にエプトシーラーを貼りました。
羽目板の下穴
羽目板は木ねじで固定するので、板が割れるのを防ぐ下穴と皿ねじ用のザグリが必要になります。

今回は、下穴と皿取りが同時にできる皿取錐を使いました。深さだけ一定になるように注意すれば、きれいな皿もみと穴開けができます。
固定に使った木ねじ

木ねじは、丸皿頭のブロンズのねじを使いました。他人がみても気付かないかもしれませんが、普通の皿ねじより柔らかな雰囲気で気に入っています。
羽目板の固定
羽目板は、3枚をひとまとめにして固定していきました。

まずは、センターに位置を合わせて木ねじで固定。

羽目板を追加して、どんどん固定していきます。

両端はボディと干渉する部分があったので、ヤスリで削りながら調整してはめ込みました。
なかなか一筋縄ではいきません。
完成
全ての羽目板を止めたらようやく完成です。


前席のルーフライニングとの境もきれいに収まりました。


羽目板どうしのきしみは多少出るかと思いましたが、走行中も気になるようなきしみはなさそうです。
天井の板張りは、羽目板が7kg弱、下地を足しても8kg程の重量増で、思っていたよりも軽く作れました。
羽目板の塗装をしました。

LEDダウンライトを取り付けました。
