窓だけじゃない、冬の車中泊の結露とその対策

窓だけじゃない、冬の車中泊の結露とその対策

車中泊をしていると、朝起きたときに車内が結露でびっしょりなんてこともありますね。

窓の結露は拭き取ることができますが、内張りの中などでおこる見えない部分の結露は、カビやサビの原因にもなってしまいます。

今回は結露のおこりやすい状況や、結露の対策について考えてみました。

結露がおこる条件、露点温度

なぜ結露がおきるのかは、いまさらなので置いておきますが、結露がおこる気温差と湿度について意識したことはあるでしょうか。

※露点温度表より算出
※断熱材など結露対策などを行っていない場合

屋内外の気温差が3℃でも結露発生の可能性あり! – ウェザーニュース

「気温差」と「湿度」から結露がおこりやすい状況かわかるので、換気の目安にすることができます。時間のある方は、露点温度や湿り空気線図について調べると理解が深まると思います。

図をみると、湿度50%のときは結露のおきる気温差は10℃ですが、湿度が80%のときは気温差3℃でも結露がおきることがわかります。

冬は車内と車外の気温差をなくすことは寒くてできないので、なるべく湿度を上げないことが結露させないポイントです。

結露がおこる場所

窓の結露

車中泊でおこる窓の結露

窓は温度差が大きく結露がおこりやすい場所ですが、断熱性の高いシェードを使うと結露を防ぐことができます。

プラダンで自作したシェードでも、窓に直接空気が触れなくなるので結露はかなり減りました。

車中泊 プラダンを使った窓用目隠しシェードの作り方【車中泊】 プラダンを使った窓用目隠しシェードの作り方

結露がおきてしまったときは、運転する前に拭き取る必要がありますね。

普通のタオルで拭くと水滴が残って見づらくなってしまいますが、吸水性の高い洗車用のクロスを使うと比較的きれいに拭き上げられます。

僕は昔ながらの人工セームを使っていますが、柔らかいマイクロファイバー素材のクロスも使いやすそうです。

窓以外の結露

車中泊でおこる窓以外の結露
鉄板部分におきた結露

結露がおこるのが窓だけならいいのですが、鉄板がむき出しになっている部分など、温度差があるところではどこでも結露がおきてしまいます

問題なのは、鉄板の裏側やトリム(内張り)やルーフライニングの中など、見えない部分の結露です。建物でいうと、壁の中や屋根裏でおこる内部結露のようなものでしょうか。

見えない部分の結露は通気性が悪いので乾きづらく、カビやサビの原因になってしまいます。ひどいときには電気系統のトラブルがおきることも。

断熱材を使っても隙間なく入れることはできないので、一番弱い部分から結露がおきてしまいます。

車中泊の結露対策

車中泊の結露対策として考えられるのは、

  • 除湿機
  • 除湿剤
  • 換気

などがあります。

エアコンを使えれば結露も減りますが、搭載できるクルマは本格的なキャンピングカーなどに限られますね。

リツくん

FFヒーターを積んでいるクルマは、乾燥して逆に加湿器を使う必要があるようです。

除湿機

除湿機は、3種類ほどの方式があります。

  • コンプレッサー式
  • デシカント式
  • ペルチェ式

コンプレッサー式は気温が低いと除湿能力が落ちたり、デシカント式は消費電力が高めだったり、ペルチェ式はもともと除湿能力が低いなど、どれも一長一短です。

どのタイプも電源が必要になるので、電源が豊富にあればいいですがあまり長時間の利用には向いていません。

車内で調理をするときなど、用途を限定して使うと効果的ですね。

除湿剤

湿気を取って水が溜まるような除湿剤は即効性がないので、車中泊時の湿度を下げる使い方はむずかしいです。シートの下など通気性の悪い場所に置いて、時間をかけて車内の湿気をとるのに向いています。

マットレスの下に敷くような除湿シートは表面積が大きいので、就寝時などに敷いておくと効果がありそうです。

シリカゲルやゼオライトを使った住宅の床下用の調湿材は、湿度が高いときは吸湿して湿度が下がると放湿し、湿度を50〜60%に保ってくれます。調湿材を不織布などに入れて車内に置いておくのもおもしろそうですね。

換気

車内を換気する方法は、窓を開けて行う自然換気とファンを使って強制的に換気する方法があります。

窓を開ける

窓を少し開けておくのも結露対策になります。デメリットとして、外の音が聞こえてうるさかったり虫が入ってくることもあります。

ファンをつける

キャンピングカーのようにルーフに取り付けるファンがあると効率的な換気ができそうですが、天井に穴をあけて取り付けるのは簡単ではありませんね。

パソコン用のファンを窓に取り付けて換気するのもよく見られる方法です。消費電力も少なく長時間使えるので、就寝時も回しておけば結露を減らすことができます。

PCファンをベンチレーターに取り付けて車内を換気してみました。

車中泊の結露対策!PCファンをベンチレーターに取り付けて車内を換気車中泊の結露対策!PCファンをベンチレーターに取り付けて車内を換気

さいごに

結露を完全になくすことはむずかしいので、除湿機や除湿剤を使ったり適度に換気をして、車内の湿度を上げないようにするのが一番の対策でしょうか。

就寝前に一度ドアをあけて換気をするのも効果的ですね。

リツくん

結露がおきたときはしっかりと乾燥させて、カビなどが発生しないように気をつけてください。